日々の営み
こんばんは。
法善寺副住職の中山龍之介です。
本日、女優の竹内結子さんが亡くなったというニュースを拝見しました。ファンとかではありませんが、ドラマや映画で見てきた方が亡くなるのはやっぱりショックです。自殺という報道もありますが、結婚したばかりですし小さいお子さんもいらっしゃる中、そういった結論になってしまったのはショックすぎます。
分からないところであれこれ書くのは控えたいので、この件についてはこの辺りにして、通常のブログを書いていこうと思います。ともかく、お悔やみ申し上げます。
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日々の営み
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本日は日曜日、お彼岸明けで初めて法事がありました(昨日は元々『宗教を知ろう』を開催するため法事をお受けしておりませんでした)。
3件あったのですが何だか久しぶりの感覚で、フレッシュな気持ちで頑張らせていただきました。あまり細かくは書けないのですが、最近身の回りがバタバタとしている中、こういった日々の営みが冷静な自分を取り戻させてくれます。ありがたいことです。
漫画『ONE PIECE』のドレスローザ編で、ドフラミンゴが来る前は経済的に豊かではなかったけれども、人としての営みをしていて皆幸せだったといったセリフがあります。
これって本当にそうだなーと最近心に染みていて、人としての営みを粛々としていくことが、何より一番大切なんじゃないかと思っています。朝起きて、歯を磨いて、顔を洗って、ご飯を食べて、働いて、お風呂に入って、寝る。特別なことは無くても、こういった日々の営みをしていくことが幸せなんだなと思います。
私もそうですが、やっぱり人というのは刺激を求めるものです。お酒を飲みすぎたり、美味しいご飯を食べすぎたり。たまには良いと思いますが、その刺激に慣れてくると、もっと強い刺激を求めるようになってしまいます。そんなときに道を踏み外さないようにしてくれるのが、日々の営みに戻れる自分を持っていることだと思います。『これでいいんだ』と思える居場所を持っていることが、自分を見失わない方法なんじゃないでしょうか。
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プライオリティ
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これをもう少し深堀りすると、帰属意識という考えに行きつきます。家族、職場、友達、恋人など、人は他の人や様々なコミュニティーに属しています。そんな中に自分の居場所を見つけることが、心の平穏に繋がります。
私の場合、帰属しているのは間違いなくお寺と家族です。友人ももちろん大切ですが、やっぱり一番長く時間を過ごしているお寺と家族を大切にすることが、自分の何よりのプライオリティです。あれもこれも大切にするのは難しい性格ですので、ある意味そこは割り切っていると思います。
ただ少し前の自分は、あれもこれも大切にしようと思って、結局何も大切に出来ていなかったと思います。結婚して、お寺に入ってからはその価値観が変わり、自分の目の前のことをまずは大切にしようと思うようになりました。その結果、刺激は少ない人生になりましたが、全然楽しいですし幸せです。結局人間というのは、こういう事なんだと思います。
行住坐臥という言葉があります。人というのは生きている中で、行くか止まるか座るか臥すか、この4つの行動しかしないという意味です。それなのに私たちは、なまじっか考えられる脳みそを持っているのであれやこれやと考え込んでしまいます。シンプルに考えることで、すっきりとした人生を歩めるのではないでしょうか。
何だか書き進めるうちに、諭すような内容になってしまいました。生意気ですみません。明日はもう少し謙虚なブログにしようと思います。
南無阿弥陀仏
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