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コロナがもたらした欲求

  • 執筆者の写真: Nakayama Ryunosuke
    Nakayama Ryunosuke
  • 2023年7月3日
  • 読了時間: 3分

7/3のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


週が明けて月曜日となりました。もはや恒例となりつつある大谷翔平選手のホームランニュースに心躍らせながら、平日にしかできない作業を粛々と進めておりました。お寺にいると分からなくなる時がありますが、世間は土日はお休みしているんですね。


7月のお盆もそうですが、お寺は世間様がお休みの時に忙しい業界です。良く言えば世間様が動いているときにどこか行けたりするのですが、世間様が動いているときにしかできないことも当然あるわけで、休みの取りにくい業界でもあります。


私自身も、固定の休みがあるわけではなく、何となく今日は休みだったんだろうか、みたいな日があったりする感じです。難儀な働き方ですが、もはや慣れて受け入れている自分もいますので、特に問題はありません。何にせよ、お寺はいつでも開いておりますのでご安心を。


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コロナがもたらした欲求

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今年は富士山登山が大人気、というニュースを拝見しました。外国人観光客が戻ってきたことや、コロナが5類になってから初めて迎える登山シーズンということもあり、大変な人気のようです。私は行ったことありませんし正直そんなに興味はないのですが、行ってみたい気持ちは何となくわかります。日本人なら一度くらいは登っておかないと、みたいな変な使命感にも納得してしまいます。


このニュースに触れた際に、コロナの規制がマックスで厳しかった時、ごみごみした台東区にばかりいるしかなかった時、自然に触れたい!という気持ちになったことを思い出しました。そういった欲求というか気持ちはどこからやってくるのか分かりませんが、空腹みたいな日常的に味わう感覚ではありません。広い空が見たい、風を感じたい、緑を見たい、そんな何とも言えない感覚です。


そんな時に少し遠方で葬儀があり、火葬場の駐車場で空を見上げました。また、金沢に行った際には、田んぼの横を通った時には運転している車を停め、外に出て深呼吸をしました。なんてことない瞬間のはずですが、どちらも私の記憶には強く刻み込まれています。コロナ禍という規制がかかった生活の中で、ふと味わえた息抜きの瞬間だったからでしょう。


反対に言えば、コロナによる規制が無ければ、あれだけ自然を欲する気持ちも起きなかったかもしれません。暗闇が無ければ明るみは無く、騒音が無ければ静寂は無く、冷淡が無ければ親切はありません。自然に感謝できる気持ちを抱けたのはある意味コロナによるものなわけで、そこに関しては少し有難く思っても良いのかもしれません。


物事は何でも表裏一体です。短所も見方によれば長所になり、反対もまたしかり。絶対的なものは無いのだから、自分だけのものさしで測らないようにしようと思いながらも、自分のコントロールできない感情に振り回される毎日です。泣きじゃくる子供に『落ち着いて』と言いながら、自分自身を落ち着かせているのかもしれません。


今日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。登山行く方いらっしゃいましたら、お気を付けください。


南無阿弥陀仏

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