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今の常識は未来の常識じゃない、かも

7/21のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


ここ最近、来年のカレンダー制作に向けてじわじわと動き始めています。発注の数量をまとめたり、データを作ったり、色校をしたり。お坊さんの仕事なのかどうかは分かりませんが、それなりにやりがいのある仕事でもあります。そして間違いなく、谷内さんの版画が教化につながっているだろう、と思いながら動いています。


実は、壁掛けカレンダーをずっと制作してきましたが、卓上カレンダーも作ってみようかなと思い動いています。一気にガラッと変えることはありませんし、壁掛けカレンダーをご希望の方もいらっしゃるはずなので無理な動きはしませんが、卓上の需要もあるのかなぁ?という感覚値です。新しいことをやる時に一番大事なのはディフェンスですので、面舵いっぱいで大怪我しないように、頑張ってみようと思います。


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今の常識は未来の常識じゃない、かも

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最近、夜の束の間の楽しみとして、ネットフリックスで海外ドラマを見ています。『ナルコス』という、コロンビアで起こった麻薬戦争をテーマにしたドラマなんですが、1990年代初頭の時代となります。アメリカにコカインがバンバン輸出されるようになり、コロンビアの麻薬王を捕まえるためにアメリカ政府が介入する、みたいなやつです。


妻からは『誰に感情移入しながら見てるの?』と答えようのない質問を浴びせられ、半分呆れられていますが、なぜか魅入っています。その時代の感じが良いのか、スペイン語の音感が良いのか(ペーパーハウスもそうだった)、銃撃戦のスリルが良いのか、上手く言い表せませんが、個人的には楽しく鑑賞しています。毎夜一話ずつ、細々と楽しんでいます。


前振りが長くなりましたが、、、その時代背景ですと、みんなタバコをバンバン吸っています。オフィスで吸うのは当たり前ですし、手が少し空けばタバコに火を点けプカプカとやっております。私はあまりタバコは得意な方ではないので、テレビから匂いが伝わって来ないことに助けられています。


人類史で見ると、たばこが登場したのは約1万2,300年ほど前だそうです。思ったより歴史が古く驚きますが、そこから長きに亘り人類に親しまれてきたわけです。ちなみに医薬品として取り扱われていた時代もあるそうです。


ただ、ナルコスの時代からわずか30年の現在ですが、タバコは一気に排他されるべき存在になってしまいました。科学的に人体に悪い影響があることが立証され、タバコを吸う人が少なくなり、また、喫煙者の医療費が嵩むため税金が上がり、喫煙可のお店も激減し、それによってますます吸う人は少なくなっていきました。


1万年以上昔から親しまれ、つい30年ほど前までは当たり前のように受け入れられていたタバコですが、ここ30年で立場が急変したわけです。と言っても私は、電車の中でタバコを吸えた時代を知らないので、あまり大きな衝撃はないのですが、我々の親世代からすると時代の変化に驚いているかもしれません。


昔の常識が今の常識ではなくなったように、今の常識が未来の常識ではなくなるかもしれません。何かと『常識』や『普通』という言葉に縛られがちな私たちですが、それらの『常識』や『普通』は、ほんの10年後20年後にはすっかりと変わっているかもしれません。今時、大卒で就職した会社で生涯勤め上げようと思う人が稀有なように、所詮『常識』や『普通』というのはその時代時代で築かれた虚像に過ぎません。


ただだからと言って、『常識や普通にとらわれず、好き放題やったら良いんだよ』というのも違う気がしています。今の常識や普通も、何かしらの経緯があってそうなった訳で、それらを踏襲した上で次に進まなければ意味がありません。そこを無視してしまうのは、ある意味退化で、歴史を紡ぎつつ今の時代を生きる、というのが良いのかなぁと思います。


お寺にしてもそうですが、何を変えて何を変えないのか、この見極めがとても重要です。常識や普通を尊重しつつも、捉われすぎない姿勢というのが大事なんじゃないかと思います。


今日もブログをお読みいただき、ありがとうございます。お酒はまだ市民権を得ているなぁ。



南無阿弥陀仏

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