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建替えへの正直な想い

3/18のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


今週末で一都三県の緊急事態宣言解除が、正式に発表されました。延長した2週間、特に追加で対策があったわけでもなく、感染者数も微増しているので、一体何だったんだ?という想いは拭えませんが、とりあえず解除は喜ばしいことです。


ただだからと言って何をしても良いという訳ではありませんので、引き続き注意して過ごしていきます。リバウンドが起きないよう、みんなで注意しながら頑張っていきましょう。



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建替えへの正直な想い

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さて、今日はお彼岸2日目でした。平日ですので、入りである昨日よりも来寺される人数は少なかったように感じられますが、その分一人一人ときちんとお話しできたような気がします。


特に建て替えの図面などを前に、お檀家さんのご意見もお聞きしたりこちらの想いを伝えたりすることが出来ました。アンケートにもご協力いただいたり、本当に有難うございます。頂いたご意見をふんだんに取り入れながら、建て替えを進んでいきます。


そうやってお話しさせていただく中で、『小さい頃から慣れ親しんだお寺が変わるのは、寂しいものですね』というお声も頂きました。そういう想いを持っていただいていること、そしてそう想っていただけるお寺であり続けたことに、お檀家さんとご先祖様に本当に感謝です。ありがたい限りです。


正直言うと、お寺が建て替えになることで、私も寂しい気持ちがあります。今は建て替え計画を進めているわけですが、生まれ育った場所ですし、たくさんの思い出があります。思い出の無い場所なんか無いくらい、どこもかしこも思い出ばかりです。


また、祖父が亡くなったのが6年前、父が亡くなったのは昨年、そして高齢の祖母もいます。ふと、『あれ、もしかして俺はとんでもないことしてしまってるんじゃないのか?』と立ち止まって考えることもしょっちゅうです。表向きは、『建て替えだー!』と声を上げて進んではいますが、みなさんのお気持ちや、周りに与える負担も考えると、やっぱりこういう想いも本音です。


しかし、理想を言えばあのままの姿でお寺としてやっていきたいのですが、ただやっぱりそうも言ってられないほど老朽化によりガタが来ているのが現実です。大雨のたびに雨漏れしますし、地面に近い1階のトイレは流れにくくなっているし、柱は傾いて障子はきちんと閉まりません。段差も多いし、割れた庭の石畳に車いすのタイヤがはまってお困りの方を何度も見てきました。これからは高齢化社会に対応したお寺である必要もあります。


また、時代の変化とともにお寺に求められる役割も変わってきました。周りから見れば『お寺は何も変わらなくて大丈夫』と思われているかもしれませんが、決してそんなことは無いと思っています。ここ数十年、葬式仏教に頼り切っていた今までのお寺が、お葬式が縮小傾向にある中で変化が求められています。さらに、核家族化と少子高齢化で、社会の在り方がどんどん変わってきています。これは法善寺限らず仏教界全体の話ですが、正直言ってこのままだと次の数十年後には食えなくなるだろうな、という危機感があります。お檀家さんのためにも、お寺を存続させるために変化が必要だと考えています。


この二つの理由(老朽化・時代の変化)から、このタイミングでの建て替えを決めました。建て替えに際して、家族はもちろんですが、何よりお檀家さんにご迷惑をおかけしてしまうのは本当に申し訳ない気持ちです。また自分や家族も含め、お寺が変わることで寂しい気持ちを抱かれる方々には本当に心苦しい。その気持ちも汲み取りながら前に進み、まさに『温故知新』を体現したような建て替えに出来れば嬉しいです。


お檀家さんとお話をすることで、建て替えの重大さを改めて知ることが出来ました。みなさんの想い・期待を裏切らないように全身全霊かけて頑張っていきます。


今後とも法善寺をよろしくお願いします。



南無阿弥陀仏

 

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