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書道2月号課題提出

こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


木曜の夜ですので、声明学園終わりにブログを書いています。最近はリモート授業ですので、復習のために授業の風景を録画して、生徒さんに共有しています。Zoomにはレコーディング機能がありますので、それに助けられている形です。


その作業も段々と慣れてきたころですが、恐らく来週がリモートでは最後の授業となるはずです。順当に行けば3月7日に緊急事態宣言が解除されるからです。ずーっと緊急事態宣言だったんじゃないかと思うくらい長く感じた2ヶ月でしたが、やっと終わります。ただだからといってコロナが終わったわけではありませんので、引き続きばっちりと対策した上で声明学園も運営していきます。



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書道2月号課題提出

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さて、毎月の恒例となってきましたが、今日は書道の課題提出の日でした。ブログでおさらいしていきます。今日は、昇級のかかった半紙と細楷を中心にいきます。

まず半紙ですが、『老當益壮』の4文字でした。『ろうとうえきそう』と読むそうで(そのまんま)、『老年になっても、ますます盛んである』という意味みたいです。今の時代にぴったりの言葉ですね。


まず『老』の字ですが、楷書では『先』の中に『人』が入った字を採用しています。これも『老』の旧字に当たり『先を行く人=老いている』という意味みたいです。『老』は他にも、『ヒ』の部分を『エ』にした形も存在していますが、今回の字は『先』の要素が強すぎて知らないと『老』とは読めません。当たり前のように漢字の知識が求められます。


また『當』は現代では『当』が使われることがほとんどですが、書道では『當』しか使いません。仏教関連の少し古い書籍なんかを読んでも『當』しか出て来ませんので、『当』はここ50年くらいで使われた出した字なんじゃないでしょうか。そう考えると浅い歴史ですね。


『益』はそのまんまです。


『壮』は、現代ではツクリが『士』になっていますが、こちらでは『土』になっています。古くは『土』の方が慣用で、『圡』にしても良いと言われました。どちらにせよ『士』ではないという事です。


行書にいくと、『當』の『口』と『田』が『官』の中みたいに繋がっています。行書だからこういう形になる、という訳では無く、こういう形もあってそれを行書で書いた、ということです。昔は活字なんて存在していませんでしたので、『まあ読めるっしょ』みたいなノリで、漢字にも色々が形が存在していたんですね。自由です。


『壮』のヘンも、元々の形である『爿』を少し使った形にしています。一画目が『|』を書いて跳ねたのではなく、『レ』を書いてから跳ねている、というのがミソです。細かいですが、こういうところに字を知ってる・知らないが現れて来るみたいです。面白いです。


行書が昇級にリーチがかかっています。んー、どうなるでしょうか。正直分かりません。


一番小さな課題『細楷』ですが、めちゃくちゃ上手くいったという訳ではありませんが、きっと昇級は大丈夫なはずです。一番小さい癖に文字数が一番多いので一番時間がかかる課題です。そのくせ現代の我々では全く使わない字ばかりなので、結構集中力がいります。臨書の方が、きちんと見ながら書かないといけないから神経使うという事を最近学びました。


残りの課題はさらっと行きます。


かな交じりは、結構素敵に書けた気もしますが、下に来た『おぼろにて』と『きさらぎの月』がどちらも墨が多く入りすぎてしまいました。全体を見てみると、下の部分が重くなっている印象です。最後の句の『き』で墨を入れるのは仕方ないと思いますが、あんなにたっぷり入れず、『き』だけが濃く出るくらいに留めておけばよかったね、と先生にアドバイスいただきました。高度なテクニックです。


楷書は、中央線が取れてはいますが、2行目が大きくなった印象です。特に1行目に『上』や『白』などの小さい字が多いので、更に2行目の大きさを感じさせてしまいます。それを差し引いても、上手くなりました。


行草体の漢字は、煮詰まり切っていないのが紙から伝わってきます。最近、2行目の頭に縦に伸ばしやすい字が来ないので見せ場作りに悩んでいます。他の方の作品を見ると、1行目の『河』などを見せ場にしていたりもしますので、私もそっちに舵切ればよかったかなと後悔しています。


3行書きは、こう改めて見ると墨量がそもそも足りていませんね。字が潰れるくらい、濃いところはもっと墨を入れて良かった気がします。


何はともあれ、今月も無事に課題提出できました。大体15日以降には結果が見られますので、楽しみなような不安なような気持ちで待とうと思います。


気付けば今のコースはあと4ヶ月で卒業です。卒業制作にも徐々に取り掛かっていかないといけない時期です。引き続き頑張ります。



南無阿弥陀仏

 

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