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極端から離れる

3/18のブログです。


こんばんは。

法善寺住職の中山龍之介です。


今日からお彼岸がスタートしました。暑さ寒さも彼岸までと言われますが、今日はまるで冬に戻ったかのような気温で、我々もお寺の中で震えていました。特に最近は暖かい日が続いておりましたので、尚更寒く感じました。


明日からの三連休は、予報では気温も上がり、天気もそこまで崩れなさそうです。コロナ対策等しまして、お気を付けてお越しくださいませ。


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中道の実践

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そもそもお彼岸というのは日本独自の文化みたいですが、起源はいくつか謂れがあります。


お彼岸は春分の日および秋分の日をお中日として前後3日間ずつを足した7日間を指しますが、この春分の日と秋分の日は太陽が(ほぼ)真東から昇り真西に沈んでいきます。そんな真西に沈んでいく太陽を見ながら、昔の方は西方極楽浄土に思いを馳せたそうです。


また、太陽が真東から昇り真西に沈んでいくと言うことは、昼と夜の長さが同じと言うことです。昼と夜に偏らないことから、仏教における『中道』を表している、というお話もあるそうです。


個人的には、この『中道』というのは、なんとも仏教らしい考え方だなと思います。ざっくりとした説明になってしまいますが、好き•嫌い、暑い•寒い、楽しい•苦しい、これらの判断をする時には、漏れなく個人の主観というものが入ってしまいます。それはその人が今までいただいてきた縁起によるものなのである意味仕方のないことなのですが、そうではなく、ちゃんと真実を見ていこうよ、というのが中道という考え方です。


両極端から離れ、一度俯瞰した視点で物事を見てみる。そうすると、自分が意外とどちらかに偏っていたり、真実はもっと別のところにあったり、なんて事に気が付くかもしれません。もっと細かく言うと色々ありますが、どんどん哲学チックになっていきますのでこの辺りで。


特に最近はネットでは極端な意見が蔓延っているような気がします。こうしないと幸せじゃないとか、こんなことする人はダメだとか。そういった意見の方が賛否両論を生む分、賛成する人は強烈な賛成になってしまってしまうのかもしれませんが、何とも怖い世の中だなと思います。


価値観は人それぞれですし、その人の中にだっていくつもの価値観が存在するべきだと思います。矛盾を抱えながら生きていくのが人間ですが、そうした時に極端な考えに依るのではなく、一歩立ち止まって俯瞰して見てみると良いんじゃないかな、と思ったりします。


今日もブログをお読みいただきありがとうございます。中道の実践は難しいですが、知ると知らないとで全く変わってきます。そんな考えもあるんだな、という想いを心の片隅にでも置いておいてくださると幸いです。



南無阿弥陀仏

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