正しいお焼香のやり方
8/31のブログです。
こんばんは。
法善寺住職の中山龍之介です。
男子バスケの日本代表が、ベネズエラに逆転勝利しました。相変わらず心臓に悪いゲーム展開でしたが、終わってみれば最高の興奮をもたらしてくれる試合でした。X(旧Twitter)のトレンドでも、試合直後はトップ5までがこの試合関連のワードで埋め尽くされていて、長らくバスケを見てきた身としては感慨深い気持ちにもなりました。
これにて、次戦のカーボベルデ共和国に勝利すれば、文句なしのアジア一位でパリオリンピックへの出場権が得られます。油断せず、勝ち切って、自力での出場権獲得を実現して欲しいです。頑張れ日本。
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正しいお焼香のやり方
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さて、前置きからは全然違う話になってしまいますが、今日は正しいお焼香の仕方について触れていこうかと思います。これを書きたいな、と思っていた日に偶然日本代表の試合があっただけですので、どうぞお気にせず付いて来てくださると嬉しいです。
お焼香をする、というのはざっくり言えば、香炉の中にある炭(香炭)に、抹香を落として香を炊く(煙を上げる)行為のことを指しています。実は宗派によって色々と取り決めがあってやり方が定められているみたいですが、今日は法善寺が属する宗派『浄土真宗東本願寺派』のやり方をご説明していきます。ちなみに我々の宗派は『真宗大谷派』から独立したお寺の集まりなので、基本的にはこの二派のお焼香の仕方は同じです。
①香炉の前に立ち、ご本尊(阿弥陀仏もしくはお名号)を仰ぎ見る。
→この時点でもう合掌される方がいらっしゃいますが、不要です。
②香合(抹香の入った入れ物)の蓋を取る。
→蓋のないタイプの場合は省略します。
③左手を机に添え、右手で抹香をつまんで香炉に2回(2撮)くべる。
→香炉にくべる際は、抹香を眉間まで持っていって頂く必要はありません。
→抹香は香炉の真上から落とすというよりも、前の方から上品に滑り入れる感じが良いです。
④香合内の抹香の乱れを手で抑える。
⑤合掌し、小さい声で良いのでお念仏を称える。
→合掌した手は、鳩尾あたりに構えます。
⑥合掌を解き、ご本尊に軽く頭礼して、自席に戻る。
以上が、お焼香の流れとなります。宗派によって、抹香を眉間あたりでいただいたり、お焼香の回数が違ったりしますのでこれが普遍的な正解ではないのですが、浄土真宗東本願寺派ではこのやり方が説かれています。
丁寧な方は、お焼香の前に合掌をしたり、前後で参列者に向かって会釈したり、抹香を眉間でいただいたりしながらお焼香をされています。それに比べるとここで説かれたやり方はかなり簡素である、とも言えます。こういった知識がない人が見たらもしかしたら、『今日のお坊さん、なんかパッパッとお焼香終わったなぁ』と思われるかもしれません。
ただお焼香の一番の目的は、仏様に香をくべることですので、不必要なものが削ぎ落とされた結果、とも言えます。合理的な、何とも浄土真宗らしさが出ているやり方なのかもしれません。
お焼香一つとっても、宗派の色が出ていて面白いものです。皆様も機会がありましたら、お坊さんのお焼香の仕方に注目してみてはいかがでしょうか。
本日もブログをお読みいただきありがとうございます。浄土真宗の場合は、適当にやったと思われないように一つ一つの所作を、より丁寧にやるのが良いのかもしれませんね。
南無阿弥陀仏
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