白氏草堂記まもなく提出
9/14のブログです。
こんにちは。
法善寺住職の中山龍之介です。
今日と明日で、庭師の方々が法善寺の木々を剪定してくれています。お彼岸に向けてのおめかしという感じでしょうか。写真の状態を見て、『かなり切ったな~』と思ったので写真を撮ったのですが、この後もまだ剪定されていて、切られた葉っぱが山盛りになっていました。
山盛りになった葉っぱを見て、これが全部海ブドウだったらお腹いっぱいになるな~とか、これが全部毛虫だったら大変なことになるな~とか、謎の妄想をしてしまいました。
何にせよ、すっきりとした松の木がお墓参りの方々をお迎えしますので、是非ご注目くださいませ。
====================
白氏草堂記まもなく提出 ====================
さて、今日は書道教室に行ってきました。先週お休みを頂いたので、2週間ぶりの書道です。
今週は、濫觴(らんしょう)と呼ばれる毎月の課題の提出週です。ただ、私は木曜日にも授業がありましたので、まだ提出はせずに書き込み1時間と法帖1時間を行いました。
まずは濫觴の書き込みで、今日は創作の課題に取り組みました。尺八屏という約230 x 53cmという大きいサイズの紙に、漢詩を3行書きで創作していくものです。課題は王昌齢(おうしょうれい)という方の出塞行(しゅっさいこう)という漢詩から、『白草原頭望京師 黄河水流無盡時 秋天曠野行人絶 馬首東来知是誰』となります。
今日初めて書いたのですが、まずこれだけのサイズの紙に書くこと自体が先月の課題ぶりだったので、どうしても字が小さくなりがちでした。もっと迫力ある字を書きたいのですが、これがなかなか難しいものです。また、難しい字はほとんどないのですが、気付けば書き慣れた字体でばかり書いてしまいますので、草書なり異体字なりを混ぜていきたいところですが、いかんせん知識がありませんのでなかなか上手くいきませんでした。今日の収穫としては、『上手くいかなかった』ということで、木曜の提出に向けて修正していきます。
そして後半の1時間は、法帖に取り掛かりました。引き続き鄧石如の白氏草堂記の臨書を行っていて、次回が提出となります。研究科が始まる時に、『出来れば提出回の前の授業では全部終わっていて、最後は修正する時間に使ってください』と言われていたので、今日の授業までにはほとんど終わらせておきました。
なので今日の授業では、表紙の作成と、自分の中で上手く書けなかったなという箇所を抜き出して改めて書いていました。次回の法帖の時には先生に全て見て頂き、最後の修正をして提出という流れになると思います。大変でしたが、ここまで仕上げられれば提出回は穏やかな心持で迎えることが出来そうです。
まだ提出していないので白氏草堂記の感想を言うのは時期尚早かもしれませんが、とても勉強になる法帖でした。これはどの法帖にも言えることですが、自分の頭の中にある字の形がどんどん壊されます。自分だったら、ここは広いスペースを取ってしまうなとか、均等に置いてしまうなとか、狭くしてしまうなとか、長年書き続け、慣れたことによる固定概念みたいなものが、法帖の字を臨書することで違う形がインプットされていく感じです。
法帖を勉強することで字の幅が広がるので、濫觴(創作)にも繋がってきます。ただそうは言ってもまだまだ私は実行できてはいません。『横の字が重くなってしまったから、ここは軽く書きたいな。よし、あの形で行くか』みたいな発想がもっと出来れば、課題も幅が広がって面白い作品になっていくんだろうなとは思います。
また、研究科の先生には『書道は線です』と教えてもらいました。様々な線を書けることで創作にも奥行きが広がるという事ですが、この線の勉強にも法帖はとても役に立ちます。細い線や太い線、今回の篆書では均一な太さの線を学びました。均一な線と聞くと簡単そうですが、人間は機械じゃないのでとても難しかったです。
次の法帖が何なのかはまだ知りませんが、これからも楽しく固定概念を壊していければと思っています。早く書道が上手くなりたいものですが、日々の努力しかありませんので引き続き精進してまいります。
南無阿弥陀仏
新型コロナウイルスでお困りの方へ
『法善寺の輪』はこちら
法善寺の檀家になってくださる方はこちら
Comments